こんにちは。スペインの端っこ在住のTakeです。
スペインのガリシア地方には「Furancho(フランチョ)」と呼ばれる所があります。
フランチョはスペイン国内でもあまり知られておらず、隠れた存在でもあります。
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で、フランチョって何なの?
フランチョは家庭で作ったワインをタパスと共に提供するお店で、一年間のうち数ヶ月だけ営業を許可され、主に1月頃から6月頃の間に営業しています。
Furancho/フランチョ
![フランチョ](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/03/WhatsApp-Image-2020-03-17-at-12.02.03-AM-225x300.jpeg)
簡単なバーカウンターとテーブルといすだけ並べられています。
ガリシアはワイン生産地でも有名で、5つのD.O(原産地呼称)があります。
フランチョの始まりは、ある年にワインが過剰に生産されたことがきっかけで、新しいスタイルの飲食業態がブームになったと言われています。
各家庭で自家製のワインを作っている人もたくさんいて、小さな醸造所を持っています。
フランチョは元々、「ロウレイロ」と呼ばれていましたが、「フランチョ」と呼び名を変えていきました。
ア・コルーニャ県のBetanzos(ベタンソス)では今でも「ロウレイロ」と呼ばれるているそうです。
「ロウレイロ(Loureiro)」はガリシア語でローリエを意味し、フランチョ(ロウレイロ)をオープンしている時は、店の前などにローリエの枝を飾って、お店の存在をアピールしていたことからこの名がつきました。
ローリエの葉が若いうちは、ワインがたくさん残っており、だんだん枯れてくるにつれて、ワインが残り少ないという合図にもなっているそうです。
そして、お客さんはローリエの枝を探してフランチョへ向かいますが、うっかりしていると見落としてしまいます。
外観は普通の家が多いので、探していても本当にどこにフランチョがあるのか分かりません。
見つけられない時は、地元の人に聞くと親切に教えてくれます。
フランチョの場所
![フランチョ](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/03/WhatsApp-Image-2020-03-20-at-11.27.34-PM-1-300x183.jpeg)
出典:instagram
![フランチョ](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/03/WhatsApp-Image-2020-03-20-at-11.27.34-PM-300x296.jpeg)
店先のローリエ 出典:Instagram
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フランチョはガリシアのどこの地域でもありますか?
フランチョは主にポンテベドラ県のO MorrazoとO Salnesにあります。
最もフランチョが多い場所はCangas近辺です。
Moaña, Bueu, Marín, Vilaboa, Poio, Redondela, Soutomaior, Pazos de Borben, Salvattierra, Mos, Vilagarcia, Vilanova, Meaño, Illa de Arousa, Sanxenxo, O Grove, Cambados, Meis, Ribadumia
ポンテベドラ以外では、Betanzos (A Coruña)にもあります。
お店らしく構えているフランチョもありますが、家のガレージに簡易テーブルと椅子を置いて営業しているところもあります。
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どこのフランチョも田舎にあるので、車は必須です。
11月の上旬にはサンマルティーニョ教会周辺でフランチョのお祭りもあります。
ワイン
![クンカ](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/05/WhatsApp-Image-2020-05-22-at-7.19.44-PM-300x298.jpeg)
出典:Instagram
フランチョではビールを売っていません。ワインが苦手な人は始めから行かない方が良いです。
値段もかなり安く、ワインは若いワインばかりで、樽から直接ピッチャーに注いでくれます。赤ワインはとても濃い紫色です。
ワインの種類も基本的には赤と白一種類ずつで、自家製のオルホ(ぶどうの蒸留酒)や自家製のリキュール(コーヒーリキュールやハーブリキュール)もあります。
もちろん上品な高級ワインはなく、ワインのクオリティもフランチョによりけりです。
ワインは雑な感じの味わいですが、その土地の文化を感じることができます。
どこのフランチョに行っても、ワイングラスではなくガリシア地方の伝統的な器「Cunca(クンカ)」でワインを提供してくれます。このスタイルはガリシア独特の文化です。
タパス
各フランチョによって自慢のタパスが用意してあります。
チョリソ、豚の耳、トルティージャ(スパニッシュオムレツ)、ソルサ(豚のスパイスマリネ)、ガリシアのパイ、イワシの燻製などありますが、各お店にタパスの種類はそんなにありません。
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スペインの街中にあるバルと一味違って面白いです。
ガリシアで最も有名と言われているFurancho
「Aparcadoiro」ガリシア語で駐車場という意味。
駐車場からお店まで徒歩で向かう途中にはぶどう畑。
ビーゴとポルトガルの国境近くに位置する「FURANCHO ALTO DA ALDEA」と言う名前のフランチョ。
地元で有名なだけではなく、マドリードや他の地方にも知れ渡っているそうです。
なぜここのフランチョがそんなに有名なのか疑問に思っていましたが、ワインが他のフランチョより格別に美味しい。
ワインのクオリティが高いせいか、「クンカ」ではなく、ワイングラスで提供されます。
白、赤、苺フレーバーのロゼワインと3種類。ここのオーナーは、ワインの品質を保つための二酸化硫黄などの添加物を最小限しか使用しないそうです。
ワインは、どれも美味しくいただけました。
![苺フレーバーのロゼワイン](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/05/WhatsApp-Image-2020-05-30-at-10.56.55-AM-1-225x300.jpeg)
初めて飲む苺フレーバーのロゼワイン。美味しかった。
ワインだけではなく、料理が美味しいことでも有名で、チョリソや生ハムは自分の所で作っています。
この日、用意されていたタパスは、エンパナーダ(ガリシアのパイ)、クロケッタ(コロッケ)、ラショ(豚肉のにんにくマリネ)、ソルサ(豚肉のスパイシーマリネ)、腸詰の盛り合わせ。
フランチョで出せるメニューの数は決められているので、タパスの種類は、5種類ぐらいしか出せません。
![腸詰盛り合わせ](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/05/WhatsApp-Image-2020-05-30-at-10.56.54-AM-2-225x300.jpeg)
全て自家製です。
ここのエンパナーダはトウモロコシ粉で作った生地で、(※ガリシアでは伝統的にトウモロコシ粉を使います。)今まで食べたエンパナーダの中では1番美味しかったです。
![ミラベル(プラム)](http://takeblog-spain.com/wp-content/uploads/2020/05/WhatsApp-Image-2020-05-30-at-10.56.54-AM-3-225x300.jpeg)
ミラベルというプラム。シロップ漬けにされていて、美味でした。
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有名と言われるだけあって、全て美味しく、
個人的には、ガリシアNO.1のフランチョです。
この地域はマイナーですが、アイルランドの大統領がバカンスで訪れたこともあるそうです。近くにはポルトガルに続くミーニョ川があり、葡萄畑も至る所にあります。
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